倉本聰先生の怒りの言葉―「6羽のかもめ」より

脚本家の男「一つだけ言っとくことがある。(カメラの方を指さす)あんた!テレビの仕事をしていたくせに、本気でテレビを愛さなかったあんた!(別を指さす)あんた!――テレビを金儲けとしてしか考えなかったあんた!(指さす)あんた!よくすることを考えもせず偉そうに批判ばかりしていたあんた!あんた!それからあんた!あんた!あんたたちにこれだけは言っとくぞ!何年たってもあんたたちは決してテレビをなつかしんではいけない。あの頃はよかった、今にして思えばあの頃テレビは面白かったなどと、後になってそういうことだけは言うな。お前らにそれを言う資格はない。なつかしむ資格のあるものは、あの頃懸命にあの状況の中で、テレビを愛し、闘ったことのある奴。それから視聴者――愉(たの)しんでいた人たち」

※「6話のかもめ」第26話(最終話) さらばテレビジョンより引用

「6羽のかもめ」は1974年~1975年にフジテレビ系列で放送された全26話のテレビドラマです。原案は倉本聰先生、テレビ業界の裏側を風刺したコメディドラマです。

第26話(最終話)「さらばテレビジョン」では、国民の白痴化を防ぐために国がテレビ禁止令を出すという内容のドラマ「さらばテレビジョン」が放送されることになりました。そのドラマの中の脚本家の男(山崎努さん)が酒に酔いながらカメラに向かってテレビへの愛情と失望を叫んだのが冒頭の台詞です。

倉本先生の怒りはもちろん、テレビや芝居に対するいろいろな想いが込められている言葉だと感じました。

 

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