そらちさんからの投稿です。
皆様、おはようございます!
今回は連続ドラマのロケ地新発見のレポートです。
第23回、令子の訃報を受け、純と螢は雪子に連れられ急いで上京しました。
大人たちが葬儀の準備に追われる中、早くから駆けつけて令子の側にいる吉野。彼は純たちの目の前で自分の子どもたちに「母さんにお別れいいなさい」といい、焼香をさせます。
早く来てほしいのになかなか来ない五郎。
居場所がない2人は夜の街に出かけて肉まんを買い、薄暗い階段に腰かけて食べます。
螢「父さんどうしちゃったのかな」
純「・・・」
螢「すぐ行くっていったのに、なかなか来ないね」
(倉本聰著『北の国から・後編』(理論社)より抜粋)
肉まんを頬張る純の脳裏では、吉野の「母さんにお別れいいなさい」という声と彼の子どもたちの姿がフラッシュバックしました。
この場面、デリカシーのない吉野に怒りを感じます。純たちにしてみれば母を亡くしただけでも当然辛いのに、更に他人に取られてしまったような気持ちになったことでしょう。2人が不憫でやり切れませんよね。


さて、この肉まんを食べるシーンのロケ地は、新宿区市谷台町1-7付近の階段です。
休日のジョギング途中でこの場を通りがかり、あの肉まん階段だと直感しました。
ドラマ映像(1枚目)と今の現地(2枚目)を見比べてみると、階段の下の段は両端に手すりが付いて狭く見え、上の段は中央に手すりが付き、右に拡幅されているため印象が変わって見えますが、階段全体の構造、純たちの左側のコンクリートブロックの壁、剥き出しのI型とX型の鉄骨などが一致しています。


純たちがいた階段上から見た曙橋商店街です。ドラマ映像(3枚目)と今の現地写真(4枚目)になります。
彼らがここで肉まんを食べていた頃、五郎は一路東京を目指して夜行列車に揺られていたんですね。清吉がそのことを明らかにするのは、まだ後になります。