
久しぶりに倉本聰先生の書籍紹介です。
「テレビの国から」は令和元年8月1日第1刷発行と比較的新しい本です。倉本先生の作品がどのようにして生まれたのか、倉本作品に出演した俳優さんとのことや当時の裏話などが書かれています。また、昨今のテレビ業界についての倉本先生の思いのたけが述べられています。
《目次》
第一章 昭和から平成、令和をつなぐ物語
―「やすらぎの郷」「やすらぎの刻~道」
第二章 戦後日本を総括する物語
―「北の国から」
・廃屋に残されたもの P40
・具体的な視聴者の顔 P43
・泥のついた1万円札 P47
・四季を1年間撮りだめ P50
・「知識」より「知恵」 P53
・わかりにくい世の中 P56
・人物を落ち込ませる P58
・「れい」か「シュウ」か P63
・背が縮んだ純と蛍 P67
・地井武男の涙 P70
・なぜラーメンの器は下げられたのか P72
・蛍はたくましい北海道の女 P75
・いらないものでつくる家 P78
・両陛下が富良野へ P81
・終わりたくなかったドラマ P84
第三章 東京を離れて見えた物語
―「6羽のかもめ」「前略おふくろ様」「りんりんと」「幻の町」「うちのホンカン」「浮浪雲」
第四章 富良野がつないだ物語
―「昨日、悲別で」「ライスカレー」「風のガーデン」
第五章 若き日の物語
―「文五捕物絵図」「わが青春のとき」「君は海を見たか」「玩具の神様」「ガラス細工の家」
第六章 これからの人に贈る物語
※第二章のみ詳細の項目を掲載しています。
北の国からに関する内容を1つだけ紹介します。「糖衣錠作戦」についてです。他の書籍にも同様の内容が書かれていたような気もしますが、初めて知ったときは驚きました。今まで甘い糖衣錠を味わって「北の国から」を観ていたことがほとんどでしたので(;^ω^)
僕が本当に書きたいことは別にありました。ただ、僕の意図するもの、つまり文明社会に対する疑問だとか反発だとかいったものを企画書にしても絶対に通らない。そこで「糖衣錠作戦」です。本当に言いたい苦みの薬の部分を、甘い砂糖で固まて飲ませる。これは僕が東京にいた頃から使っていたゲリラ的手法です。
※「テレビの国から」倉本聰 産経新聞出版 P46より引用
【関連ブログ】
獨白 2011年3月 「北の国から」ノーツ 倉本聰
https://kitanokunikara.blog/2021/11/09/dokuhaku/
【出演者調査第8弾】北の人名録 倉本聰 新潮文庫
https://kitanokunikara.blog/2022/09/24/kitanojinmeiroku/


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