そらちさんからの投稿です。
【東京ロケ地シリーズ第41弾】
下北沢のLADY JANEで行われた中嶋朋子さんのライブに行って来ました。実はこのお店、北の国からとも無関係ではないのです。

連続ドラマ第6回、雪子が井関利彦との別れを回想するシーンを振り返ります。

《引用》----- 〔イメージ〕 井関。 握手しようとにっこり手を出す。 雪子「どうして?」 井関・・微笑。 井関「さよならするンだろう?」 〔風呂の焚き口〕 雪子の顔。 〔記憶(喫茶店)〕 雪子。・・手を出さない。 井関・・手をひく。 井関「(笑って)さよなら・・しないのか?」 店内に流れているムード曲。 間。 雪子「さよならするとしたら、握手がいるの?」 井関。 井関「(微笑)いやじゃないか」 雪子「何が」 井関「・・いつかまたぐう然どっかで会って・・あいさつもできないそういう別れ方は」 間。 雪子「いいじゃない、本当に別れるンだったら」 井関「・・・」 雪子「ぐう然会うなンて・・考えないわ私」 井関「・・・」 雪子「下北沢には二度と来ないし・・、別れたら来ないわ。そういうとこ私・・」 井関「・・・」 雪子「多分、一生来ないと思う」 井関「・・・」 雪子「何年たっても、・・井の頭線や、小田急にのっても、・・下北沢にはもうおりないわ」 雪子の手元のマッチ箱のクローズアップ。 雪子「私の東京の地図の中では・・」 井関「・・・」 雪子「下北沢は永遠にまっ白」 雪子。 雪子「人が別れるってそういうことじゃない?」 井関。 ムード曲、もりあがって以下につづく。 〔焚き口〕 雪子、立ち上がり煙草を一本くわえる。 マッチ箱を開けると最後の一本である。 そのマッチで煙草に火をつける。 《おわり》----- (倉本聰著『北の国から・前編』(理論社)より抜粋(映像に合わせて一部修正))

このシーンで下北沢に住む井関を隠喩しているマッチ箱。雪子の手元がクローズアップされるシーンをよ〜く見ると、実はLADY JANEのマッチ箱なんです![]()


このマッチ箱に気づいていた私。中嶋朋子さんのライブの休憩中、ダメ元でマスターと思しき白髪の紳士に「あの・・、こちらのマッチ箱を3ついただくなんて無理ですよね?」とお聞きしたところ、「15年以上作ってないから、もうないんですよ!」とお断りに。
さもありなん・・と諦め、席に戻りしばらくすると、先程の紳士が「一個だけあったからあげるよ。貴重品だよ!北の国からにも出たマッチだから!」といただいちゃいました
「一生の宝にします!」と夢中でお礼です![]()

この二人が話す喫茶店のシーンは、店の内装がLADY JANEとは明らかに違いますし、あの白髪の紳士のお話や、中嶋朋子さんも我々との話で「マッチ箱が出てるみたいですね」とおっしゃっていたことからして、別の場所で撮影されたと思われ、ロケ地ではないようです。いわばマッチ箱が出演した準ロケ地といったところでしょうか。
それにしても、設定上、下北沢に住む井関をお洒落なLADY JANEのマッチ箱に象徴させてしまうこのドラマのセンス、凄く素敵だと思います![]()
このLADY JANE、伝説の中にありながらリーズナブルで雰囲気抜群のジャズバーです。皆さま、機会がありましたら是非お訪ねください![]()
LADY JANE 東京都世田谷区代沢5-31-14

